制作中の体験設計について

── 判断の背景として

この記事は、手作り結婚指輪の制作時間を、単なる作業ではなく、よりリラックスした状態で、記憶に残る体験として過ごしてもらうために行っている体験設計について、その判断の背景を整理したものです。

制作時間は「工程」ではなく「体験」だと考えている

手作り結婚指輪の制作は、

金属を加工する工程の積み重ねではありますが、

私たちはそれを作業時間としてだけ捉えていません。

どんな空気の中で、

どんな距離感で、

どんな気持ちで進められたか。

そうした要素が、

完成した指輪の印象や、

その日の記憶に大きく影響すると考えています。

そのため、

制作中の環境づくりそのものを、

体験設計の一部として扱っています。

1日1組限定という空間の使い方

制作体験は、

他のお客様と時間や空間を共有しない、

1日1組限定で行っています。

これは、

静かな環境をつくるためだけの判断ではありません。

・周囲を気にせず会話ができる

・制作のペースを自分たちで決められる

・集中と休憩を自由に切り替えられる

制作時間を、

「自分たちのためだけの時間」として

感じてもらうための空間の使い方です。

【制作を体験された方の声】

「周りを気にしなくていいので、

ふたりで相談しながら進められたのがよかったです。」

ふたりの関係性を前提にした作業机の配置

制作中、

ふたりがどこに座り、

どんな位置関係で作業をするかは、

体験の質に大きく影響します。

一般的な作業机では、

横並びで壁に向かって座る配置が多く、

それぞれが自分の作業に集中する形になりがちです。

デコレイトミーアトリエでは、

そうした配置は採用していません。

作業机の角に、それぞれが座る配置にすることで、

・会話が自然に生まれやすい

・相手の作業の様子が視界に入りやすい

・必要なときにすぐ声をかけ合える

といった状態をつくっています。

向かい合って分断されるわけでもなく、

完全に横並びで孤立するわけでもない。

ふたりが同じ時間を共有しながら、

お互いの存在を感じられる距離感を

前提にした配置です。

【制作を体験された方の声】

「相手の作業が見える距離だったので、

自然に声をかけ合いながら作れました。」

作業机そのものにも工夫をしている

作業机は、

単に道具を置くための台ではありません。

・作業しやすい高さ

・道具に手が届きやすい奥行き

・ふたり分の作業スペースを確保した幅

こうした点を考慮し、

ふたりで同時に作業しても、

窮屈にならない設計にしています。

身体の姿勢が安定すると、

余計な力が抜け、

作業にも気持ちにも余裕が生まれます。

制作中に自由に飲めるデトックスウォーター

制作中は集中が続き、

無意識のうちに喉の渇きや緊張を抱えやすくなります。

その状態を放置しないために、

制作中は果物を入れたデトックスウォーターを常に用意しています。

量やタイミングを気にせず、

自然に手を伸ばせる状態を前提にしています。

【制作を体験された方の声】

「気づいたらずっと集中していて、

お水がすぐ取れるのがありがたかったです。」

香りを選べるアロマの導入

空間の印象は、

視覚だけでなく、香りによっても変わります。

制作前や制作中に、

アロマの香りを選んでもらう仕組みを取り入れているのは、

緊張を和らげ、

落ち着いた空気をつくるためです。

香りを固定せず、

選んでもらう形にしているのは、

制作時間を「用意された場」ではなく、

自分たちの時間として感じてもらうためでもあります。

【制作を体験された方の声】

「香りを選べたことで、

最初の緊張がすっと和らぎました。」

途中で立ち止まるためのティータイム

制作体験の途中には、

10分ほどのティータイムをあらかじめ組み込んでいます。

疲れたから休む、という対応ではなく、

最初から

「途中で一度、手を止める時間がある」

という前提です。

こだわりのコーヒーや紅茶、

ノンカフェインのブレンドティー、

ジュースなどを用意し、

一度制作から意識を切り離します。

【制作を体験された方の声】

「途中でお茶の時間があったおかげで、

後半は焦らずに作業できました。」

落ち着いた状態で制作に向き合うために

制作中に焦りや緊張が強くなると、

手元の感覚だけでなく、

判断そのものにも影響が出やすくなります。

リラックスした状態であれば、

・自分たちのペースを保ちやすい

・相談や会話が自然に生まれる

・制作そのものを楽しみやすい

こうした状態が生まれやすくなります。

判断の背景としてのまとめ

1日1組限定の空間、

ふたりの関係性を前提にした作業机の配置、

作業机そのものの設計、

デトックスウォーター、

香りを選べるアロマ、

途中のティータイム。

これらは、

特別な演出ではありません。

制作時間を、

落ち着いた気持ちで、

豊かな状態のまま過ごしてもらうための

体験設計の一部です。

指輪を作る時間が、

ただの工程にならないように。

その判断の背景として、

このような設計を行っています。